怖い話

夏だから不思議な話を。
五歳くらいのとき小さい手を見た。
夜、パジャマを取りに行ったら窓に子供の手が貼り付いてた。
不思議に思ったままタンスからパジャマを出して、もう一度窓を見たらその手は消えてて、自分の手の影かと思って試してみたけど同じにはならなかった。
すごくびっくりしたのになぜか誰にも言えなくて、高校三年生くらいまで黙ってた。
初めて話したとき父は「なんで早く教えないのよ!見たかった、幽霊見てみたい」と言ってた。
父は幽霊も宇宙人も信じてないんだ。
見たことないから。
うちはこの前後数年のどこかでムジナが住み着いてたから、ムジナだったのかなーとも思うけど、これを見た時期にムジナが住んでいたら不思議には思わなかったはずとも思う。
しかも窓に手が届くほどムジナ大きくなかったな。
あれはなんだったのか。
そしてムジナが住み着く家ってなんだよ。